「強い圧」は効く?「深い圧」との違い(全3回)
もみほぐしの現場では、「強い圧」が好みのお客様が多くいます。
「強くゴリゴリほぐされると効く、スッキリする」という感覚をお持ちの方です。
強い圧で、筋肉はほぐれたのでしょうか?
実は殆どの場合、強すぎる圧は筋繊維や毛細血管を傷つけてしまうので、注意が必要です。
強い刺激を受け続けると、筋肉は逆に硬くなっていくとも言われています。
では、「強い圧」でスッキリするのは何故でしょう?
【脳内の鎮痛物質の分泌】
強い刺激や痛みを受けると、体は痛みを抑えようと、エンドルフィンやセロトニンなどの神経伝達物質を分泌します。
これにより、一時的に「気持ちよさ」や「スッキリ感」を感じることがあります。
【筋肉の防御反応と解放】
強い刺激を受けると、筋肉は危険だと感じて一時的に緊張します。
施術が終わると防御反応の緊張が解けて、一気に「力が抜けたような感覚」が生じ、スッキリ感につながります。
【交感神経が一時的に活性化→その後副交感神経が優位に】
強い刺激は血圧・心拍数が上がるなど、交感神経を一時的に活性化させます。
施術後は副交感神経が優位になり、体がリラックスして「脱力感」「スッキリ感」を感じることがあります。
【循環促進】
強い圧により血液やリンパの流れが一時的に良くなり、「老廃物が流れた感じ」「体が軽くなった感じ」が出ることがあります。
このように見ていくと、「強い圧」の後のスッキリ感は、一時的に緊張した神経や筋肉がフッと解放されることで感じることが多く、《筋肉が本当にほぐれたかどうか》は別の話、、ということになります。
次回は「深い圧」のお話!